
↑我が家のガザニア
いつもの様に車椅子でリハビリ室に着いた私に、体を丁寧にほぐしてくれた療養士さんはいきなり「ちょっと立ち上がってみましょう。」と言い出した。
「立ち上がるって二本足で?」黙って頷く彼。
「何があっても僕が傍で守りますから。」
「こんなセリフ、50年くらい前に聞きたかったなあ」などと思いながら彼の腕にすがり、悪く無い方の右足に力を入れて懸命に立ち上がるも、骨を折った左足は怖くて伸ばすことも地に付ける事も出来ず。
「いつまでもこのままではしょうがないので思い切って悪い方の足を地に着けてみましょう。」と促され、恐る恐る足底を地につけると、足全体に激痛が走り、へなへなと地面に崩れ落ちそうな体を彼は軽々と支えてくれた。
「さあ 思い切って足を地につけて。」
「痛くて付けないってばあ」
大きな声で喚きたかったが、私にも羞恥心や意地がある。
歯を食いしばってやっと足底を地面に置いたが、膝がクキッと曲がってそのままどでんと座り込んでしまった。
「ハイ今日はここまでにしましょう。車椅子に戻って下さい。」
情けなくて涙が出そうになったが何とか車椅子に。
そして私はその時強く確信したのである。療養士なんて体の中はきっと冷たい黒い血が流れているに違いないと。
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この記事へのコメント
まさ
闘病のリアル様子、療養師さんは
患者の様々な動き方を多く経験しているので神経がずぶとくないとできない職業だと思います。
リハビリの過程が密接にえがかれています。
Aiko
リハビリの様子もいつものサチ節が小気味良く効いてますね。
懐かしさや同感したりしながら読ませていただいています。
リハビリを受ける方は初めての事ばっかりで必死なのにねぇ!
療養士さんは同じ様な事を何人も相手して来ているのでなんてこと無いでしょうけど。
私も最初の足のときは骨粗鬆症気味だったのでしょう。器具を骨の中に打ち込む時にひび割れ骨折を起こして3週間ベッドにおりました。
両方の鉄棒に捕まってても、初めての一歩は全く力が入らずに膝から崩れ落ちました。
こんな状態もきっと基本の体力を持っていたサチさんの事だから、順調に進んで行くんでしょうね。
楽しみに読ませていただきま〜す。
Seiko
もう、リアルで自分もそこにいて
「サチさん、がんば!」って声かけてる気分で読ませていただいてます!
術後のリハビリ、こっちからすると、スピード早すぎて心配!
ほんっと、「二本足で?」って聞いちゃいますよね!
でもまぁ~~
>「何があっても僕が傍で守りますから。」
な~んてロマンチックなお声がけかしら?誤解しちゃうわ~
あひゃひゃひゃひゃ(≧∀≦*)
って、笑い事じゃないけど!
やっぱり崩れ落ちてしまったんですね~
で、膝がクキっと? え~っ と思ったら、Aikoちゃんも、
初めての一歩は膝から崩れ落ちたって?
こわいです~~ ほんっと怖い!!
でも、Aikoちゃんも復活してるし、サチさんも!!
みんな偉いです!! d(*ゝωб*)ファイト!!☆
サチ
試しに聞いてみたら彼は40人の担当者を抱えているんですって。
なんだか可哀相になっちゃいました。
そりゃあ鈍くもなりますよねえ。
サチ
今日で退院6日目。
退院時は両足で杖なしで歩いても痛くなかったのに、
今は歩くと強烈に痛いです。
自分では自宅でも懸命にリハビリをしているつもりでも
矢張りどこかが違うのでしょうねえ。
こんなことで普通に歩けるようになるのかなあって心配になります。
サチ
Aikoさんにもかいたけど、ついベッドでテレビばかり見てしまう生活でどんどん仁多見は増すばかり。
明日からは気合を入れて又病院での生活に戻さなければ。
病院からリハビリの冊子も頂いてきたんだけど、
そのまま机の引き出しの中。
上手く動けた時は赤丸を付ける約束なのに、駄目な私です。
それに何を食べても美味しくなくてこれが一番辛いです。
j-koko
闘病記(奮闘記)一気に読ませていただきました
骨折怖いですね、骨折そのものは直っても周りが傷ついちゃってるから元通りというわけには行かないのが辛いですね
入院中の水道管破裂でなくて不幸中の幸いでしたね。留守中で家中水浸しってことになってたらあとが大変でしたもの
まだまだリハビリ続くと思いますがこれからの生活がかかっています
おきばりくださいね
サチ
骨折って本当に怖いです。
今になって考えてもぞっとします。
私入院生活は初めてなので、もう二度とこんな経験はしたくないと痛感しています。
お互い充分気をつけましょうね。
ありがとうございました。